第二種電気工事士 筆記試験の対策法|合格に必要な勉強時間と効率的な進め方

はじめに

第二種電気工事士の筆記試験に向けて、どう勉強すればいいかわからない。合格するには何時間の学習が必要なのか——こうした疑問を持っている方は多いと思います。

結論から言えば、第二種電気工事士の筆記試験は100〜150時間の学習で独学合格が可能です。ただし、「とにかく読み込む」学習スタイルではなく、過去問を中心に反復することが合格への最短ルートです。

この記事では、実際に独学で電気系資格を複数取得した経験をもとに、筆記試験の対策法を具体的に整理します。


筆記試験の概要

試験形式

筆記試験は四肢択一のマークシート方式、50問・60分の試験です。合格ラインは全体の60%正解(30問以上)です。

出題分野は大きく以下の5つに分類されます。

分野 出題割合の目安
電気に関する基礎理論 約20%
配線設計 約20%
電気機器・配線器具・材料 約20%
電気工事の施工方法 約20%
法令 約20%

計算問題と暗記問題が混在しており、どちらか一方に絞って対策することはできません。

合格率の傾向

筆記試験の合格率は例年55〜65%台です。「過半数が受かる試験」ではありますが、準備なしで合格できる難易度ではありません。しっかり対策した受験者と、ほぼ無対策の受験者が混在している数字です。


合格に必要な学習時間

目安は100〜150時間

電気の基礎知識がゼロからスタートする場合、合格に必要な学習時間の目安は100〜150時間です。電気系の仕事経験がある場合や、第二種電気工事士の試験科目に近い知識があれば、80時間程度でも対応できることがあります。

逆に、数学が苦手で計算問題の基礎から学び直す必要がある場合は、150〜200時間程度を見ておくほうが安全です。

1日あたりの学習量で計算する

仕事と両立しながら学習する場合の現実的なペースを考えると、以下のような計算になります。

  • 平日1時間 + 休日2時間 × 3ヶ月 = 約100時間
  • 平日1.5時間 + 休日3時間 × 2ヶ月 = 約120時間

試験申込後、2〜3ヶ月の学習期間を確保できれば、無理なく合格水準まで持っていけます。


効率的な学習の進め方

STEP 1:参考書で全体像をつかむ(2〜3週間)

最初から過去問を解こうとすると、知識の下地がなくて答えが出せず、学習効率が落ちます。最初の2〜3週間は参考書を一通り読み、どんな問題が出るかの全体像をつかむことに時間を使います。

参考書は1冊で十分です。複数冊を並行して読み比べることは、時間のある受験生向けであり、仕事をしながらの学習には不向きです。

STEP 2:過去問を繰り返す(学習の中心)

全体像をつかんだら、以降は過去問を中心に学習を進めます。過去5〜10年分の過去問を繰り返し解くことで、出題パターンに慣れ、合格に必要な正答率が身についてきます。

1回目は多くの問題が解けなくても問題ありません。解けなかった問題の解説を読み、理解してから次の問題に進む流れを繰り返すことが重要です。

間違えた問題は、なぜ間違えたかを確認することが大事です。「答えが合っているかどうか」より「理解できているかどうか」が合否を分けます。

STEP 3:計算問題の基礎を固める

筆記試験では計算問題が約20〜25問出題されます。計算問題を捨てると、合格ラインに届かなくなるリスクが高まります。

計算問題で多く出るのは、オームの法則・合成抵抗・電力計算・電線の太さの計算などです。公式を丸暗記するだけでなく、どの量からどの量を求めるのかを理解したうえで使うことで、問題の切り口が変わっても対応できるようになります。

数学が苦手な場合は、電気数学の基礎テキストで1〜2週間集中して取り組むと、その後の学習がスムーズになります。

STEP 4:法規・暗記分野で点数を固める

法令は暗記がベースの分野です。出題される法令は決まっているため、過去問で出た条文・数字・用語を繰り返し確認することで、安定して得点できるようになります。

材料や器具の名称・用途も暗記分野です。写真問題として出題されることが多いため、実物の写真や参考書のイラストを見ながら覚えることが有効です。

STEP 5:試験前2週間で弱点の総仕上げ

試験2週間前は、苦手な分野の過去問を集中して解く時間にします。全体をもう一度広く復習するより、自分の弱点に絞って繰り返す方が点数に直結します。


つまずきやすいポイント

筆記試験の学習で多くの人がつまずく箇所を把握しておくと、事前に対策が立てやすくなります。

  • 複線図の読み方と配線図問題:配線図の問題は出題数が多く(約10問)、回路の読み方を理解していないと得点が安定しません。参考書の図解を繰り返し見て、接続関係を頭に入れることが先決です。
  • 電線の太さや器具の選定に関する暗記:電流・電圧・断面積の計算と、使用できる電線・器具の種類は暗記が必要な分野です。過去問で繰り返し出てくる組み合わせを優先して覚えることが効率的です。
  • 法令の数字(距離・電圧・時間)の混同:法規分野は数字の組み合わせが多く、似た数字を混同しやすいです。条文の数字は過去問の出題パターンをもとに絞り込んで覚えると、負担を減らせます。

よくある失敗パターン

参考書を読み込みすぎる

参考書を丁寧に読み込むことに時間をかけすぎて、過去問演習が不足するパターンです。試験は「知識を答案に書く」ではなく「選択肢から正解を選ぶ」形式なので、出題形式に慣れることが重要です。

計算問題を最初から諦める

計算問題が出てくると「自分には無理」と判断して暗記中心に切り替えるパターンです。計算問題は全50問のうち10〜15問程度あり、すべて落とすと合格が難しくなります。

苦手であっても、基礎的な計算問題(オームの法則・電力計算)だけでも確実に取れるようにしておくことが合格確率を上げます。

学習を開始するタイミングが遅すぎる

試験1ヶ月前から学習を開始して、100〜150時間を確保しようとすると、1日平均3〜5時間以上の学習が必要になります。仕事をしながらその密度を維持し続けることは現実的ではありません。

受験申込と同時に学習を開始するのが基本です。


技能試験との関係

筆記試験に合格した後は、技能試験(実技)の対策に移行します。技能試験は候補問題が事前に公表されており、練習量が合否に直結します。

筆記試験の勉強中から、候補問題の存在と練習に必要な工具・材料を把握しておくことで、筆記合格後にスムーズに技能試験の準備に移れます。


学習サポートについて

独学での学習は費用を抑えられる反面、計画の立て方・苦手分野の特定・モチベーション維持に課題が出やすいです。

仕事と並行して効率よく学習を進めたい方には、筆記・技能両方に対応した通信講座を活用する方法があります。科目ごとの学習順序の組み立てや、繰り返し学習の仕組みが整っており、独学より確実に試験対策を進めやすい環境があります。

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まとめ

第二種電気工事士の筆記試験は、100〜150時間の学習で独学合格が可能です。学習の中心は過去問の反復で、「解けた・解けなかった」より「理解できているか」を確認しながら進めることが合格への基本です。

計算問題は避けずに基礎から取り組み、暗記分野と合わせてバランスよく対策することで、合格ラインの60%以上を安定して確保できます。

試験日から逆算して2〜3ヶ月の学習期間を確保し、申込と同時に学習をスタートさせることが、最も確実な進め方です。

→ [第二種電気工事士とは|試験の概要・難易度・合格率・取得方法を解説](/denkikouji2shu-gaiyou/)

→ [第二種電気工事士 技能試験の対策法|複線図・練習手順・合格のポイント](/denkikouji2shu-ginoushiken/)

設備管理転職における第二種電気工事士の価値についてはこちら。

設備管理に転職するなら第二種電気工事士は取るべき?転職文脈での価値と活かし方

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